具体的には、対象となる特許出願が審査部(E xam iningDiv isi on)に移管された日付は、審査請求料返還の可否とは無関係になり、その代わりに、実体審査の開始時期に基づいて、審査請求料が全部返還されるか、或いは一部返還となるかが決定されることになります。また、一部返還の場合、これまでは審査請求料の75%が返還されていたところ、今後は50%に変更される一方で、一部返還が認められる時期的要件は若干緩和されます。
今後、審査請求料の返還条件は次のとおりになります。
a)実体審査が開始される前に、欧州特許出願が取り下げられ、拒絶され、または取り下げられたとみなされたとき、当該特許出願の審査請求料は全額返還されます。
b)実体審査が開始された後であっても、次の時期までに欧州特許出願が取り下げられた場合は、審査請求料の50%が返還されます。
ただし、新しく導入される条項b)は、自発的に取り下げられた出願のみに適用されるものであり、拒絶され、または取り下げられたとみなされた出願には適用されない点に注意が必要です。
また、2016年6月30日付けの通知(英文サイト)の中で、欧州特許庁は実際的な運用について説明しています。
特に、運用上可能な範囲の特定の出願に対して、実体審査の開始予定日が、その約2カ月前までに通知書によって連絡されるとともに、オンライン登録簿において示唆されるようになります。この通知書に従って、欧州特許庁は、当該予定日以前には実体審査を開始しないことになります。なお、実体審査の開始が予定日よりも遅れることはあり得ます。
それに対し、審査部によって発行される下記の通知は、最初の通知とはみなされません。
欧州特許出願が直接許可される場合には、審査部による許可通知書(EP C規則第71条(3))に記載の発行日の前日までであれば、審査請求料の50%の返還を受けることができます。
条件付きの出願取下げに基づいて、審査請求料の50%の返還を受けることも可能です。
今回の改定は、通常の審査手続きを経て特許付与が望まれる出願については影響がありません。
しかしながら、これら改定事項は、出願人が特許取得を望まなくなった場合に利用可能な審査請求料の返還制度をより効果的にするものです。したがいまして、特許出願の放棄の可能性がある場合、自発的に、或いは実体審査の開始に先立って送付される欧州特許庁の通知書を受けた後は速やかに、担当の欧州代理人に連絡することをお薦めいたします。それにより、審査請求料の返還制度の利点を最大限享受することができます。
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